初めまして。発達支援ユニコーン心理士の松崎と申します。
私は放課後等デイサービスの業務の中で、遊戯療法(プレイセラピー)的に子どもと関わることがあります。今回は、私がどんなことを意識して子どもと遊んでいるのかをお話しできればと思います。

まず、遊びについて話す前に、言葉を使った心理療法について話したいと思います。言葉を使った心理療法はいわゆるカウンセリングと言われるものです。
私は、カウンセリングは、「言葉」を使って気持ちを整理したり、気付いていなかったことに気付くお手伝いをすることだと思っています。話している人は「言葉」を使って自分が思っていることを表現します。その表現に対してカウンセラーが心を傾けて聞くと、話している人は自分のことを一生懸命に分かろうとしてくれていると感じられると思います。

では、「言葉」を上手に使えない子どもは、カウンセリングができないのでしょうか?

私は、遊戯療法は「遊び」を使ったカウンセリングだと思います。子どもは「遊び」を使って自分が思っていることを表現します。それに対して、子どもと同じ目線で遊ぼうとしていると、自分のことを分かってくれている、少なくとも分かろうとしてくれていると感じられるのではないでしょうか。

私たちは自分のことを分かっている人がいると心強いと感じます。その感覚はもしかしたら子どもたちの方が強く求めているのかもしれません。「大人はどうせ分かってくれないんでしょ?」と思っている子どもは少なくないと思います。とりわけ特性を持った子どもたちはそういった感情が顕著です。そんな中で「自分のことを分かってくれる大人もいるんだ」と思うと、心強いと感じたり、自分の味方がいると感じられるのではないでしょうか。自分の味方がいると、ほっとしたり元気づけられたりします。
そうした感覚を抱いてもらえることを意識して、私は子どもたちと遊んでいます。それが、セラピーとしての遊びの使い方なのではないでしょうか。