挨拶にかえて

 

令和4年度より、熊谷前代表の後を受け、会長を拝命いたしました長尾昭浩です。よろしくお願いします。さて「水五訓」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
戦国時代、豊臣秀吉の知恵袋といわれた黒田官兵衛(黒田如水)の教えと言われているようです。

 

一 自ら活動して他を動かしむるは水なり

二 常に己の進路を求めて止まざるは水なり

三 障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり

四 自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり

五 洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ霰(あられ)と化し凝(ぎょう)しては玲瓏(れいろう)たる鏡となりたえるも其(その)性を失はざるは水なり

 

これらは、水というものを通して、人間としての生き方を教えてくれる言葉です。

一が伝えたいことは、「率先垂範せよ」ということです。
水は自らが動くことで周りのものを動かし、運んでいきます。人間も、自らは何もしないままで、ああしろ、こうしろと言っても、誰も動くはずがありません。自ら模範を示すことによって周囲を牽引する人間になりたいものです。

二が伝えたいことは、「自ら考えて道を拓くことを心がけよ」ということです。

水はどんな環境の中でもその流れを止めることなく動いていきます。しかし、人間は、何か失敗をした時に、周りのせいにすることがあるように思います。自ら考え、努力することで道を切り拓いていく人になりたいと思っています。

三が伝えたいことは、「あきらめることからはなにも生まれない」ということです。

順調な水の流れもダムという壁によってさえぎられることもあります。そんな時は、その力を満々と内に蓄えます。蓄積された力があるからこそ、解放された時に巨大なエネルギーを発揮できるからです。困難に直面して、自分の可能性をあきらめてしまってはいけません。苦しい時もじっと耐えて努力を続けていけば、大きな力となってかえってきます。

四が伝えたいことは、「人を追いやることをせずに共に頑張ろう」ということです。

学校や社会にはさまざまな価値観を持つ人が集まっています。感覚、リズム、方法、価値観の合わない人を排除するのではなく、「長所をみつけてそれを生かす」ことをまず考えましょう。川は、脇から濁った水が注がれてきても、「入ってくるな」とか「出ていけ」とは言いません。さまざまな水を一つにまとめ、大きな目的に向かって集約してゆくような、そんな度量を持つ人になりたいものです。

五が伝えたいことは、「常に自然の理(ことわり)にそって物事を考えよ」ということです。

水は温度の変化、器の形によって次々と自らの形を変えます。しかし、その本質は一切変化することがありません。我々人間もまた、変化に対応するのに常に柔軟でなければいけません。与えられた環境の中でいかにして最大の努力を行えるかが大切です。

ウイルス禍の中、思い通りに進まないことが多くあるかもしれません。しかし、そんな時だからこそ、水に学び、水のようにいきたいと思っています。

「こどもmirai研究会」が更に発展すべく全力で頑張ります。